3D表示するためには、標高データとなるDEMと、そのDEMの表面に貼り付けて表示するデータの少なくとも2つのデータが必要です。ここではドローン写真から作成したDEMとオルソ画像を使用して3D表示してみます。ちゃんと表示するにはPCパワーとノウハウが必要でした。(QGIS3.40.6で検証)
QGISはフリーでオープンソースの地理情報システムです。
3Dビューを起動する
QGISを起動し、DEMとオルソ画像をレイヤにしておきます。次に、メニューから「ビュー」ー「新しい3Dビュー」を選ぶと、下図右の3Dビューが開きます。開きはしますが、画像もボケボケだし、ちっとも3Dに見えません。

3Dビューのツールバーは下図のようになっています。①は「パン」、②は「全域表示」、③はビュー右端のナビゲーションウィジットの表示・非表示の切り替え、④は画面上でのデータの読み取りや計測、⑤は画像の出力、⑥は3Dビューと2Dマップビューの連動機能の制御、⑦は3D設定です。その他のアイコンの意味についてはHELPで確認できます。

3D設定を理解する
まずは、⑦3D設定ツールを開き、地形タブを選びます。すると、「型」が平らな地形になっており、デフォルトが3D表示ではないことがわかります。

「型」をDEMラスタに変更すると、「標高」を設定する枠が現れるので、DEMレイヤを選び、OKします。すると、ビューがガタガタになってしまいました。(データによっては何も見えなくなってしまうかも。その時はツールバー②の「全域表示」をクリックしてみてください。)

「鉛直スケール」はDEMにかかる倍率で、標高変化を拡大して地形を見やすくします。「タイル解像度」は数字が大きいほど地形の表現が高精細になります。ただし、大きくすると表示は重くなります。「スカートの高さ」は標高差が大きい場所で画像に隙間ができる場合、20, 30などの大きな値を設定するとつながることがあります。下部の地形シェーディングは落差に影をつけて地形を見やすくします。

「タイル解像度」はマニュアルには「各タイルに使用する地形ラスタレイヤのサンプル数」と書かれているけど、それなら大きな値にするほど地形は荒くなるんじゃないかな。むしろ画像全体のタイルへの分割数じゃないかと思える。このへんのマニュアルの説明は大変わかりにくので、実用的には本文のように大きくするほど高精細、って程度の理解をしておけばいいと思うよ。やりすぎは禁物だけどね!
試行錯誤になりますが今回は「タイル解像度」を下図のように600にしてみました。すると、とりあえず全体は表示されるようになりましたが、画像はまだボケボケですね。

次に、「詳細設定」タブを開きます。すると、「地図タイルの解像度」のデフォルトが512になっています。これは表示する地図タイルを512×512の解像度で表示するということで、これが荒すぎるためにボケボケになっているのですね。納得できる画面になるまで試行錯誤で大きな値にしてみます。今回は2048にしてみました。これでようやくそこそこ表示されるようになりました。

「タイル解像度」、「地図タイルの解像度」を大きくするとPCへの負荷が大きくなりますので、バランスがとれた設定になるよう試行錯誤が必要でしょう。
視点や対象の位置を変える
ウィジェットやマウス・キーボードの操作で視点や対象の位置を変えることができます。ウィジェットは下図のようになっています。


以前のバージョンだと⑧、⑨が左端にあって、三角矢印は⑩を取り囲むように配置されていたわ。そっちの方が合理的だから、上図の状態はバグかもね。マイナーアップデートで改善されるかもしれないわね。
操作法を表にまとめてみました。
| ナビゲーションウイジェット | マウス | キーボード | |
| 見下ろす視点へ | ⑧をクリック | 中央ボタン+奥ドラッグ | Shift ↑ |
| 水平の視点へ | ⑨をクリック | 中央ボタン+手前ドラッグ | Shift ↓ |
| 回転する | ⑩の針を回転させる | 中央ボタン+左右ドラッグ | Shift ← → |
| 前後左右移動 | 矢印をクリック | ①+左右ドラッグ | ↑↓← → |
| 拡大縮小 | 虫眼鏡ボタン | ホイール、右ボタン前後ドラッグ | |
| ビュー中心を移動 | Ctrl+左ボタン前後左右ドラッグ | Ctrl↑↓← → | |
| カメラ高度 | PageUp / PageDown |
下図は回転させてみたものです。思いのほか軽々と動きました。

一旦表示に成功すれば、面白いほどグリグリ動かせます。トライする価値はありますよ! Have fun!

私の古いPCだとこの画像の3D表示はできなかったわ。でもぜんぜんダメというわけではなくて、国土地理院の10mDEMで1タイルの地理院地図なら表示できたの。PCのスペックによって動いたり動かなかったり、差が出そうね。

僕の場合、一度はこの画像の表示に成功していたのに、なにかの拍子に3Dビューを開くとかならずQGISがダウンするようになってしまったよ。QGISの再インストールなどいろいろやってもダメだったけど、DEMファイル、ORTファイルの保存場所に生成されていたベースファイル名がDEMやORTと同じ.xmlファイル(拡張子が.tif.aux.xml)を削除すると表示できるようになったことがあるよ。

%APPDATA%\QGISや%LOCALAPPDATA%\QGISを削除したら表示できるようになったという話も聞いたことがあるわ。%APPDATA%\QGISにはQGISの設定とかマクロとかが保存されているらしいのでできれば削除したくないけど、どうもこれが本命らしいわよ。

どうも3Dビューにはまだ不安定なところがあるみたいだね。そういうものだと思って注意して使ってね。


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