Zenodoでは個人が個人の責任で自由に論文を公開する場合と、コミュニティにreviewを依頼してコミュニティに公開の可否を審査してもらう場合があります。本稿では、工学系学術誌TAJSTコミュニティを例に、コミュニティに提出された論文のreiewの流れを説明します。コミュニティの管理者は完全に理解するようにしてください。投稿者も投稿の際何に注意すれば良いか理解するため目を通してください。
投稿者側での審査状況の確認
投稿の方法については別途説明していますのでそちらを確認してください。ここでは既に投稿が終わっているとして説明します。
まず、投稿者のアカウントでZenodoに接続し、右上のメニューからMy dashboardを開きます。

My dashboardのUploadsタブをクリックすると、これまでに投稿者のアカウントからアップロードしたファイルを確認できます。まだ審査結果が出ていないものはin reviewのオレンジ色のサインがついており、アクセプトされたものには緑のチェックマークがついています。

コミュニティ管理者側でのreview依頼状況確認
コミュニティ管理者アカウントでZenodoに接続し、投稿者と同様、右上のメニューからMy dashboardを開きます。
次に、Communitiesタブをクリックし、TAJSTコミュニティを探してコミュニティ名をクリックします。

するとTAJSTコミュニティが開くので、Requestsタブをクリックし、必要ならOpenボタンをクリックしてください。まだReviewが住んでいないリクエストが表示されます。
Reviewするには論文タイトル部分をクリックします。

コミュニティ管理者側でのreview実施
論文のレビュー画面が開きます。右上に緑のAccept and publishボタンと赤のDecrineボタンがあります。

この説明を最後まで読んでくれたらわかるけど、一旦Declineすると再投稿できなくなってしまうよ。タイトルや著者などのメタデータが間違っている場合は、DeclineではなくAcceptして、投稿者にコメント機能などでメタデータの修正依頼をした方がいいね。Declineするのは論文PDFの品質が悪いとか、コミュニティと関係ないPDFだったとかの場合だけにした方がいいね。

メタデータの修正ならコミュニティ管理者もできるわよ!修正の方法はこちらで説明しているわ。
タイトル・著者の下にConversationタブとRecordタブがあります。最初はConversationタブが選ばれており、その下には投稿者が書き込んだメッセージが表示されています。

Reviewするためには、Recordタブをクリックします。下の方にスクロールしていくと・・・

①の部分に論文PDFの内容が表示されるはずですが、ネットワークが遅いとなかなか表示されないかもしれません。
もし①に内容が表示されない場合は、②のダウンロードボタンをクリックしてPDFをダウンロードしてください。こちらはダウンロードの進行状況が表示されますので、イライラしなくて済むかもしれません。

さらに下の方にスクロールしていくと、PDF本体以外の情報もチェックできます。

コミュニティ管理者側でのAccept操作
一通りチェックし、問題なければ緑のAccept and publishボタンをクリックします。
次の画面で必要に応じて投稿者に対するコメントを入力し、右下のAccept and publishボタンをクリックします。
その時点でDOIが確定し、論文PDFが公開されます。これ以降は論文PDFとDOIの関係を変更したり削除したりすることはできません。タイトルやアブストラクトなどのメタデータは投稿者は編集することができます。

コミュニティ管理者側でのDecrine操作
提出内容に不備があった場合は赤いDecrineボタンを押します。
Acceptの場合と同様、次の画面で必要に応じて投稿者へのコメントを入力し、右下の赤いDecrineボタンをクリックします。

コミュニティ管理者側での審査結果の確認
My dashboardのCommunitiesタブからTAJSTコミュニティを開き、Requestsタブをクリックすると、審査が全て終わっている場合には何も表示されません。その場合、Closedボタンをクリックして審査終了したものを表示させます。下図のようにAcceptしたもの、Decrineしたものが表示されます。

投稿者側での審査結果の確認
投稿者アカウントZenodoにログインし、My dashboardのUploadsタブをクリックすると、Acceptされたものには緑のチェック、RejectされたものにはDeclinedの赤いマークがついています。
Declineされた論文名をクリックすると、編集画面に入ることができます。

投稿者側でRejectされた論文に対してできること
Rejectされた論文については、不備な点を修正したりPDFをアップロードしなおしたりできます。しかし、最下部までスクロールするとわかりますが、下図のように再審査依頼のボタンはありません。
この段階で投稿者にできることは、別のコミュニティに審査依頼するか、個人としてそのままpublishするか、一番下のDeleteボタンをクリックして投稿自体を削除してしまうか、です。

つまり、Rejectはかなり厳しい措置だということになります。もっともありそうなRejectの理由は、アップロードしたPDFがコミュニティには不適切だったケースでしょう。本稿の事例で言えば、TAJSTに掲載されていない論文PDFをアップロードしたケースが考えられます。
従って、多くの場合は、赤いDeleteボタンで投稿を中止することになります。論文PDFはまだPublishされていませんので、投稿時に予約したDOIは解放されます。

AIに相談すると、Rejectされた場合でも同じコミュニティに再投稿することができると教えてくれたよ。でも2026年5月現在、AIが教えてくれた方法で再投稿することはできませんでした。できる方法があるなら教えてね!
おわりに
Zenodoコミュニティの審査の流れが理解できましたか?Zenodoにおけるコミュニティの審査は、論文の査読とは違います。コミュニティの名の下に公開することが適切かどうかを確認しているだけです。
コミュニティとして論文の質を担保するための査読が必要であれば、別途行う必要があります。Zenodoには査読プロセスに必要な機能(査読者の割り当てなど)は備わっていません。Zenodoは、あくまでも査読済みの論文を公開する場であることを理解してください。
Have fun!

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